[ニュース] 中学校でのイジメ事件@香川

4/12/2013

最近はスクールカーストや学校でのいじめなどがメディアでとりあげられることが多いけれど、先日、ちょっとした調べ物をネット上で行っていた時に目に入ってきたニュースが今年の2月に香川県で起きた中学1年生のいじめ事件だ。どうやら読売新聞などの全国紙でも取り上げられた事件のようだが、2、3日前に産経のネットニュースに辿り着くまではそのようなことが起きていたことに全く気付いていなかった。

ネットで読んだいくつかの記事によると、中学1年生の男の子が通っていた学校でイジメに遭い、暴力を振るわれた。両親は何度か学校に訴えていたものの、状況は改善されず、刑事告訴をするにいたったというものである。昔からよく聞く学校でのいじめの話であるが、この事件が異なっているのは被害者がパキスタン国籍の男の子であったという点である。

いじめた側の生徒からは肌の色への言及や「国へ帰れ」などの発言があったと記事にはあるので、やはり人種差別が絡んだいじめであることは明らかであろう。学校側は両親からのいじめの申し立てに対し、事実認識が違うと述べているらしいが、学校側には誠実な対応を願いたいと強く思う。

子どもというのはとても残酷な存在で、肌の色やちょっとした文化習慣の違いに敏感に反応し、時にはからかいの対象とし暴力までもふるってしまう。世の中にはさまざまな肌の色の人が住んでいること、一人ひとりが違う存在であってそれでよいこと、お互いを尊重しなければならないこと、学校はそういった価値観を子どもたちに伝える場所であるべきだし、教員たちもそのような価値観を尊重するためのトレーニングなどをきちんと受けるべきだと思う。また、人種や文化の違いからくるトラブルが発生した際の対処策なども文科省を始め各地域の教育委員会等はあらかじめ用意しておくべきだとも思う。

外国人の同級生、ましてやパキスタンなどという日本から心理的にもとても離れている国出身の同級生が自分のクラスにいるなんて一部の地域を除いて現在の日本では珍しいことであろう。被害者の生徒は日本語が不得意でもあったようだし、もしかしたら両親も日本語が話せないのかもしれない。学校側にも色々な戸惑いがあったのかもしれないが、被害者の男の子が楽しく学校に通え続けられるような最善の策をとってもらいたい。国籍や滞在資格、両親の収入、出自などに関係なく、学校側は生徒の誰もが安全で楽しく勉強できる環境を提供するべきなのだ。

産経ニュース: 中1パキスタン人男子生徒「いじめで大けが」 香川県警に告訴
晴耕雨読: 綾川町 町立中学校 いじめ パキスタン人男子生徒が重症 / 香川県

You Might Also Like

0 コメント

Like us on Facebook

Flickr Images

Subscribe