[その他] クラウドファンディング 前編
6/04/2013
現在は東京に住んでいるわけではないので、なかなか頻繁に通うのも難しいのですが、日本にいる時は以前から手伝っている東京ベースのNGOに出来るだけボランティアとして手伝いに行くようにしています。とてもよい活動をしている団体なのですが、会員からの寄付と数少ない助成金を頼りに運営されているため、日本で活動する多くのNGOと同様に常に資金繰りに悩まされています。新たな運営資金を獲得するために何かできることはないかと思い、最近よく耳にするクラウドファンディングについて改めて調べてみました。
クラウドファンディング((Crowd = 群衆 Funding = 資金繰り)とは,主にウェブを通して特定のプロジェクトに対する資金援助を不特定多数の人に要請し、実際に資金援助をしてもらう仕組みです。例えば、ラオスで小学校を建てるといったプロジェクトを実行したい人は、クラウドファンディングのサイトで自らのプロジェクトを紹介し、目標達成に必要な額を提示します。プロジェクト内容に賛同する人は、そのサイトから直接支援金をクレジットカードなどを用いて送ることができるようになっています。通常の投資や融資と異なり、多くのクラウドファンディングにおいては金銭的なリターンは伴いません。寄付だけで完了するサービスもあれば、金銭的な利益の代わりに会員誌、Tシャツ、プロジェクトレポート、特別イベントなどを通じて支援者が自分の出資したプロジェクトに対してより深い理解を高められるようなシステムを用意しているところもあります。
クラウドファンディングと聞いてまず僕の頭に浮かぶのは途上国でのマイクロファイナンス(少額融資)のプロジェクトに特化したKIVAというアメリカのサイトです。2005年に設立されたKIVAは今まで68カ国におよぶプロジェクト/個人を支援し、実際に個人や企業ユーザーから受け取った支援額も総額4億ドルを超えています。また、KIVAの面白いところは、マイクロファイナンスに特化した貸し付けであるため、ユーザーが拠出した額はプロジェクトが計画通り遂行され目標が達成された際にはユーザーのアカウントに拠出額が返金され、その額を他のプロジェクトや個人への支援に使うことができるようになっているところです。
今回、クラウドファンディングについて調べてみて初めて知ったのですが、クラウドファンディングというのはKIVAのような開発援助や社会的公正の実現を目標としたプロジェクトの支援だけではなく、アーティストの制作支援や、新しいゲームの開発支援、小規模ビジネスのスタートアップ支援など色々な分野で取り組まれている資金調達方法なんですね。世界的に有名であり一番規模も大きいといわれるクラウドファンディングのサイトはアメリカのサイトであるKickstarter.comであり、総額6億4千万ドル以上の金額が集まっているそうです。
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