[ニュース] ツイッターとトルコ反政府デモ

6/03/2013

アルジャジーラ英語版で見つけた2013年6月1日付の下の記事は、現在もいまもなお続いているトルコ反政府デモにおいてもツイッターが情報の拡散に広く使われたことを指摘している。また、そもそもトルコのマスメディアが反政府主義的な活動をほとんど報道しないことを受け、ツイッター上で「今日はテレビを消せ(#BugünTelevizyonlar?Kapat)」といったハッシュタグが拡散されていたこともこの記事を読んで初めて知った。記事の引用する2011年のエジプト革命に関するリサーチによると、当時の革命に関するツイートはそのうち30パーセントがエジプト国内より発信されたものであったが、今回のイスタンブールにおける騒乱に関するツイートは約9割がトルコ国内から発信されたものであり、そのうち5割がイスタンブール内からツイートされたものだそうである。

A breakout role for Twitter in the Taksim Square protests?


開発援助や人道支援の分野でもFacebooやツイッターなどのソーシャルメディアやマイクロブログの影響および利用法に関心を寄せる人はもちろん多い。FBやツイッターが情報の拡散に重要な役割を果たしたといわれるアラブの春以降、特に注目を浴びているわけだが、日本でも東日本大震災時には多くの人がツイッターやインターネット上の情報を頼りにしていたわけであり、多くの人にとって新しい情報収集ツールと機能していることは間違いないだろう。実際、地震の発生当時、僕は海外に赴任していたのだが、日本で起きていた地震にまず気付かせてくれたのはツイッターであり、そのあと慌ててNHKの見ることのできる自宅にさらなる情報を求めて帰ったことを覚えている。

情報拡散・入手ツールとして新たに頭角を現してきたソーシャルメディアやマイクロブログであるが、そういったツールを通して新たな情報を得た人はその後実世界においてどのようなアクションをとるのであろうか。昨年、ユニセフ本部のコミュニケーション担当官と話した時には、ソーシャルメディアは短期的なアクションを引き起こすには有効なツールであるが、長期的な行動変容を促すツールとしてはまだリサーチが必要だといっていた。日本の社会運動の現場を考えると、人々を動員するために有効なツールとしてはそこまで機能していないようだし、各地域ごとの文化的特性、ユーザーのデモグラフィックなデータを考慮した綿密な分析が必要なのであろう。

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