[人種主義] 反韓デモ カウンターアクション

6/02/2013


少し前の話になってしまうけど、在特会系の人達が大久保で反韓国デモというのを行うらしい、そして、そのデモに反対し抗議に集まる人達がいるらしいということをツイッターで聞きつけ、僕も抗議アクションに参加してきました。2013年3月17日のことです。

在特会系と書いてみたもののどういった人達が集まって反韓デモを行っているのかも実は良く知りません。在特会と呼ばれている人達の正式名称は「在日特権を許さない市民の会」であり、彼らのホームページを見てデモの詳細を確認すると、今回のデモの正式な名称は「春のザイトク祭り不逞鮮人追放キャンペンデモ行進in新大久保」であったそうです。不逞(ふてい)って読めませんでした。。。

在特会の東京支部が主催団体とのことですが、その他協賛団体として聞いたことのない団体がいくつか挙げられています。例えば「グリーンかわさき連絡会」や「日本の心を学ぶ会」「ゆうくんと愉快な仲間達」など。こういった市民団体についてあまり詳しくないのですが、おそらく右翼や保守と呼ばれる人達なのでしょうか。

デモが始まった直後に大久保に到着した僕と友人は、新大久保の駅の近くで適当に待機しようと考えていたのですが、この日のために動員されていた警察の人達の指示に従い、デモの通過する通りとは反対側の歩道に他の抗議者達と集まり反韓デモの通過を待つことになりました。



今回カウンターアクションに参加するきっかけとなったのは、とあるツイッターで紹介されていた木野トシキさんという方のブログです。このブログにおいてカウンターアクションの呼びかけ人である彼の意思表明がなされていますが、その中で特にぐっときたのは

「何年もの間、多くの人が見て見ぬふりを続けているうちに、先ほど述べたような暴力行為が繰り返され、ついには大都会の繁華街で公然と凶悪な差別行為が行われるまでになってしまいました。もうこのまま黙認していてはいけないのではないでしょうか。抗議の声をあげなくてはならないときなのではないでしょうか。」

のくだりです。在特会が排外主義を謳ったデモや活動を行っていることは僕ももちろん知っていました。大久保に住んでいた頃には実際に駅前で活動をしているのを目撃をしたこともあったし、YouTubeでもちらっと見たことはあったのですが、別に気にすることはないだろうと思っていたのです。だって彼らの活動はとてもショボくて明らかに珍妙で、良識ある人がみたらできれば近寄りたくないと思う類のものであるからです。

しばらく日本を離れていた自分としてはどれだけ在特会系の人達が猛威をふるっているのかはよく知らないけれども、排外主義にきちんと「NO」ということは大切だし、そもそも外国人や移民を支援している側も抗議をきちんと行ってこなかったという自省的な気持ちもあり、今回抗議活動に参加するに至りました。



参加してみて感じたことは以下の通りです。

1.やっぱり在特会系のデモはショボい。

参加人数は100人くらい?メディアなどでは大きく報道されがちだけど、実際のデモは小規模で大したことないです。デモ隊参加者が掲げるプラカードには暴力的なメッセージがあり、服装も見るからに怪しげな人が多い。彼らの主義主張にあまり関心がないであろう大多数の人々は見たらドン引きすると思います。



2.デモ側もカウンターアクション側も感情的になりすぎ。

ナショナリズムが関わると人は感情的になりがちだけれども、日本のコンテクストで賛同者を増やしたいのであれば出来るだけ感情を抑えたほうが効果的だと思います。とはいいつつ、路傍でデモ隊に向かって中指を突き出して叫んでいる恐らく当事者であろう人に対してもっと落ち着いてとはなかなかいえないですね。



3.掲げるメッセージの文面に改良の余地あり。

今回、友人と僕は現地のコンビニにて「人種差別反対」的な文面ををA3の用紙にプリントアウトしたのですが、現場に向かう途中で慌てて作成したものであり、その文面がどのくらい効果的なのかはいまいち自信がありません。木野さんが用意している「仲良くしようぜ」というメッセージもいまいちインパクトが弱い気がするのですが、どうなのでしょう。やはり多くの人が掲げていた「差別主義者は恥を知れ」というのが、ピアプレッシャーの抑制がかかりやすい日本では有効かつ分かりやすいメッセージなのでしょうか。あるいは木野さんがブログで提案している「外国人も日本に暮らす仲間です!」というのも案外シンプルでよいのかもしれません。



4.何はともあれ抗議の声をあげることは大切!

在特会自体は会員数が日本全国に散らばって1万数千人の小さな団体であり、彼らの極端な主義主張が多くの人から賛同を得ることは非常に考えにくいです。ただし、暴力的な発言や行動は決して許されるものではないし、また彼らには奇妙な勢いがあることも確かなので、その勢いに不意に巻き込まれてしまう人が増えるのを防ぐためにも、カウンターアクション側がプレゼンスを高めていくことがこれからも大切だと思います。

そして忘れてならないのは、日本社会にはすでに外国人が沢山住んでおり、様々な問題は確かにあるけれども日本人と共に平和に暮らしているという現実があることです。彼らの周りには数多くの日本人の友人がいて、支えるコミュニティもあります。メディアが排外主義を報道すると、草の根的な地に根付いた日常レベルの努力や実績が見落とされがちだし、実際社会運動として関わってくる人達は多くが活動家であって特殊な層の人達であったりします。すでに日本では多くの日本人が外国人と日常を共にしている事実があり、今までに培ってきた絆や信頼関係もあるといった単純な事実をもっとポジティブにアピールしていき共生の自信へとつないでいく必要があるのだと思います。





You Might Also Like

0 コメント

Like us on Facebook

Flickr Images

Subscribe